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乳房撮影装置

乳房撮影検査とは?

乳房のX線写真のことで、マンモグラフィと呼ばれています。乳房は大部分は乳腺と脂肪組織で構成されているためエネルギ-の低いX線を用いて撮影します。しこりや石灰化の状態をみる検査です。

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検査の流れ

  • 上半身はだかになっていただきます。
  • 乳房を片方ずつ撮影します。
  • フイルムを入れた台と透明なプラスチックの板で上下や斜め方向から乳房をはさんで平らに圧迫して撮影します。

なぜ圧迫するの?

  • 乳房の組織をより良くみえるようにするためです。
  • 被曝線量を少なくするためです。
  • 動きによるボケを防止するためです。
  • 圧迫の際には痛みを感じることがありますが、痛みの程度は人によって異なります。良い写真を撮るためには圧迫は必要なことです。できるだけ我慢するようお願いします。

乳房撮影Q&A

乳房撮影(マンモグラフィ)ってなに?
乳房X線撮影のことで、マンモグラフィと呼ばれています。乳房は柔らかい組織でできているために、専用のX線装置を使って撮影します。現在は乳癌の精密検査の一つとして用いられるものですが、検診にも用いことができます。
マンモグラフィ検診は有効なのですか?
マンモグラフィ検診はアメリカ、ヨ-ロッパでは最も一般的で、乳癌による死亡を減少させる効果が得られてします。日本ではまだ多くは実施されていないため、死亡率を下げる効果は立証されていませんが、マンモグラフィを使った場合、多くの乳癌が早期に発見されていますので、乳癌死亡を減らせると予想されます。検診で異常がなくても、次の検診までの間に乳癌が見つかることがあります。これを「中間期乳癌」といいます。今までの視触診による検診では中間期乳癌は約30%(10人に3人)ですが、マンモグラフィを使うと10%(10人に1人)以下に減ります。
放射線被曝による危険はないのでしょうか?
X線検査ですので放射線被曝がありますが、乳房だけの部分的なもので、骨髄などへの影響はなく、白血病などの発生はありません。1回の撮影で乳房が受ける(吸収する)放射線の量は、東京からニュ-ヨ-クへ飛行機で行くときに浴びる自然放射線(宇宙線)の量のほぼ半分です。したがって、マンモグラフィ撮影に伴う危険はほとんどないが、あっても極めて小さいと考えられています。また、マンモグラフィ検診で得られる利益(乳癌からの救命)があります。乳癌を早く発見して命を救う利益と、被曝による危険(死亡リスク)とを比較しますと、50歳の女性が2年に1回検診を受けた場合、検診による利益が、被曝によるリスクよりも約100倍大きいことがわかっています。こわがらずに正しい検査を受けましょう。
マンモグラフィ撮影では、なぜ乳房への圧迫が必要なのですか?
乳房は人により厚みも大きさも違いますので、良い写真を撮るためには乳房をならべく均等に圧迫して撮ることがとても必要となります。
精密検査が必要といわれたのですが、心配ないでしょうか?
乳癌検診で異常が見つかり、精密検査が必要となる人は約5%(100人に5人)です。さらに精密検査を受けて方の約2%(100人に2人)、つまり全体ではおよそ1000人に1人が乳癌と診断されますが、残りの方は癌ではありません。癌検診で異常がみつかっても、その大多数の方は乳癌ではありませんので、あまり心配しないでください。たとえ、乳癌が見つかったとしても、マンモグラフィを使った場合には、早期癌である可能性が高くなります。
精密検査にはどのようなものがありますか?
検診で異常が見つかった場合、精密検査として、マンモグラフィの追加撮影、超音波(エコ-)検査、乳頭分泌の細胞診などがあります。さらに悪性が疑われた場合には、細い注射針にて細胞を採取する吸引細胞診または試験的切除が行われます。
乳癌検診と月経との関係について
乳腺は女性ホルモンの影響を受けています。排卵から月経が始まる頃まで、卵巣から分泌されるホルモンによって影響を受け、乳房がしばしば硬くなったり痛みを感じたりします。閉経前の方が検診を受けるとき、または自己検診を行なうタイミングは月経開始後1週間くらいがベストといわれています。
いつもと違う症状がありますが、検診日まで待ってよいでしょうか?
しこりや乳汁分泌など、いつもと違う症状のある人は検診を待たずにできるだけ早く近くの医療機関を受診してください。乳癌検診は、原則として症状のない人に対して行われます 。
検診の費用と効果はどうなりますか?
今までの視触診による検診に、マンモグラフィが追加されますので、その分の費用が高くなります。ただし、2年に1回の検診となりますので、1年当たりの費用はこれまでとほぼ同じになります。一方、マンモグラフィを使うことによって、より多くの命が救われますので、一人の命を救うのにかかる費用(費用効果比)は50%以上改善されます。
放射線科「使用装置と検査について」